離婚したら、戸籍に傷はつくの?

国際結婚をした場合、離婚をするときにはどうなるのでしょうか。 戸籍に傷がついてしまうのか、また、イギリスにも戸籍というものがあるのか、ここではお話していきたいと思います。

 国際結婚の手続きについては、こちらで詳しく説明しましたが、それでは、万が一離婚、となったときには一体戸籍はどうなるのか、という疑問が出てきても不思議ではありません。 

 まず、イギリスには戸籍というもの自体がありませんので、ここで言う「戸籍に傷がつく」ということにはなりません。 しかし、結婚登記所に登録されたときに発行された婚姻証明書にある、式当日までの「婚姻の状態」を表す「marriage status」の欄に、「独身(=bachelor/spinster)」「離別(=divorced)」等 明記されるので、一度でも離婚した経験がある人の場合は、そこに「Divorced」という記録が残ってしまうというわけです。

 また、日本の戸籍ですが、イギリスでの婚姻手続きの後に、決まり通り日本の役所にて婚姻届を提出していれば、当然離婚したことも戸籍に残ります。 つまり、国際離婚でも、「戸籍は汚れる」ということになります。

 ただ、決まりでは「英国の法律に従って婚姻が成立した日から三ヶ月以内に、在外日本大使館・領事館又は日本国内の役所へ婚姻届を提出しなければならない」ということにはなっていますが、これを守らなかったからといって、特に罰せられるということもないのです。

 ですから、話しを聞いてみると、私の周りにも「日本の戸籍上は、自分は独身のまま」という人が数名おられました。 

 その理由としては、「日本に持っている銀行口座の名義変更が面倒だから」とか、「日本の名前に愛着があるから」、あるいはもっと露骨に「離婚しても戸籍に傷がつかないように」ということが挙げられたのですが、結婚で気持ちが浮かれていてもおかしくない時期に、こういったことを見越して行動できた彼女らの冷静さには脱帽します。

 私自身は、親から貰った日本の名前が消えてしまうことを寂しく思いつつも、彼と同じ苗字になれるという喜びからホイホイと婚姻届を出してしまい、今になって、「電話で自分の名前を言っても相手に伝わり辛い」とか、「病院で名前を呼ばれるとき、ジロジロ見られて恥ずかしい」とかいった不便を味わう破目になってしまったのです。

 また、上に述べた銀行口座の話に繋がるのですが、日本で婚姻届を提出する際、夫婦別姓ではなく、自分の苗字を相手のものに替えるとなると、パスポートの名前も変えなければならないのです。 

 ところが、私は怠けてそのまま旧姓のパスポートを使っていたため、夫婦で旅行に行こうというときに、夫がうっかり夫婦同姓で予約を取ってしまったり、日本大使館で見つかって叱られたり、という失敗がありましたし、また、ようやく旧姓ではない今の苗字を使った名前で新しくパスポートを書き換えて、これで一件落着、と思っていたら、パスポート再発行前に旧姓で航空券の予約をしていたために、せっかく購入したチケットが無効になってしまう!と青くなったり、という失態も晒すことになってしまいました。 

 結局、航空券の一件は、新旧両方のパスポートを持って行けば問題なし、とのことでしたが、やはり、することはキチンとしておいたほうが混乱しなくてよいのだな、というよい教訓となりました。

 国際結婚をするのに、親御さんから反対されて仕方なく日本の婚姻届を提出しない、ということもあるようですが、やはり、結婚前から離婚を見越して保身の行動に出るというのは、どことなく寂しい気持ちがします。 ただ、戸籍をどうするにしろ、結婚とはお互いの相手に対するcommitment(=約束、献身)であるという事実とは、正面から向き合っていきたいものです。

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