イギリスでの友達作り

イギリスに住んだら、簡単にイギリス人の友達ができるのでは、と思いがちですが、実はそうでもありません。 それどころか、日本人が日本人と仲良くなるのにも、それなりの運や働きかけが必要なのです。 外国生活をする上では、特に大切な友達関係、一体どうやって始めたら良いのでしょうか?

 結婚するまで、あるいはしたばかりの頃は、「旦那さまさえいてくれれば、他には何もいらない!」という気持ちでいられるかもしれませんが、実際に生活が始まると、そういってもいられません。

  どんなに夫婦の仲が良くても、やはり時にはお互い以外の人間と話をしたいと思うでしょうし、女友達とお買い物に出かけたり、色々な情報交換をしたりしたいと思うのは、ごく自然なことです。

 それでは、イギリスでお友達を作ろう、ということになるのですが、私の場合、日本人どころか、東洋人やアジア人を滅多に見かけない地域に嫁いでしまったため、友人作りに大変苦労しました。 

まずは日本人の友達を

 結婚後数ヶ月してようやく、自分の住む地区で、観光客でない日本人と偶然知り合って仲良しになる、ということはまずないと悟った私は、新聞で見かけた「アジア人のコミュニティー」というのに参加しようと考えました。 しかし、その集まりについて調べてみると、日本人は一人も所属しておらず、主なメンバーはインド人やパキスタン人であることが分かりました。 

 日本人と、日本語で話しがしたくて仕方がなかった私は、その会に入ることは考え直しました。暫くして、ロンドンで手に入れた日本人向けの情報誌に、日本人女性用の会があることを知り、早速そちらに入会しました。 その会のお陰で、比較的近所に日本人が数名いることを知り、そこでやっとお友達ができるようになりました。

イギリス人の友達

 日本人のお友達作りは、一旦ツテが出来てしまえば比較的簡単でしたが、イギリスに住んでいるにもかかわらず、イギリス人の友達を作るのには、私は本当に苦労しました。

 Adult Education Centre(大人用のカルチャースクール。 語学や水彩画、車の修理方など様々な分野のことが、安い学費で学べる)の英語クラスで仲良くなった友達は、皆語学留学をしていた学生さんだったので、コース終了後にはバラバラになってしまいましたし、隣近所の方とは簡単な挨拶や立ち話程度はしても、腰を据えて楽しくお喋りを楽しむ、という段階にまでは発展しませんでした。

 なぜか向こうから積極的に近づいてきて、友達になりましょう、と言ってくれる人もいましたが、結局友情以外の目的(*自分の販売する商品を買わせようとしていた、など)のある人ばかりで、ぬか喜びされられるばかりでした。

 結局、私が本当に信頼できるイギリス人のお友達と巡り会えたのは、結婚から数年も経ってからです。

 犬の散歩をしているときに、近所の女性から「今度一緒にお散歩行きましょう」と声をかけられたのがきっかけですが、以前フレンドリーに見えるイギリス人を信用して痛い目に遭っていた私は、当初かなり彼女のことも警戒してしまっていました。

 幸い、この方は面倒見のよい常識ある人であったので、今は家族ぐるみで仲良くして頂いていますし、彼女を通して、数名のイギリス人のお友達もできました。

 お子さんのいる方は、私ほどは苦労することなく、子供づきあいを通して近所のイギリス人たちと知り合うことがあるようですが、それはそれで、「あくまで子供同士が仲良しだから付き合っているだけ」ということもあるようです。 

 日本に住む普通の日本人が、あえて言葉のつたない外国人を選んで友達になろう、とは思わないように、イギリス人の方も、私たち外国人をわざわざ選んで友達にしよう、とは考えないようです。 

 ただ、例え英語が完璧でない外国人でも、子供の学校の裏事情によく通じているとか、仕事でとても頼りになるとか、あるいは単に一緒にいて楽しい、とかいう人は、「どこかから来た外国人」としてではなく、「一人の人間」として重宝され、認められることで、友達付き合いが自然に始まるようです。 

 多くのイギリス人女性は結構図々しく、こちらがビックリするようなお願いごと(例えば、東京のどこかで売っているはずの、ある専門的なものを探して買ってきて欲しい、とか、タダで週に一度ベビーシッターをしてくれ、とか)をしてくることも多いのですが、 こちらが断っても、「あら、そう」とすんなり引き下がることも、実は多いのです。

 そういった人たちに一々「非常識だ」と腹を立てることなく、上手く、軽くあしらえるようになると、イギリス人との付き合いがし易くなるかもしれません。 

 ただ、中にはキチンと人の気持ちを考えられる、バランスのいい人もいますので、そういう方と仲良しになれるのが、本当は一番いいのではないかと思います。

 いずれにせよ、生まれた国や文化は違っても、相手とは同じ人間同士であることに変わりはありませんから、「とにかく誰でもいいからイギリス人と友達になりたい!」などと焦らず、また国籍にとらわれることなく、信頼できる人を見極めて、じっくりと友情を育んでいくことが大切になります。

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